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     ★ yumiからの伝言板 ★
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のんびりとマイペースで続けています。
皆様のblogへは後程お伺い致します。

原点:「感性を磨く。」 [転機]

ず~と前に記事に致しましたが

私の着付けの母T先生という方がおります。

最近特に感性を磨くように、とよく言われております。

そのためには

「本物と出会いなさい。良い物を知りなさい。」

というのが先生の教えです。

技術的な事が必要なのはもちろんですが、

センスだけは伝授できるものではないからです。

好きな着物を仕事にしてしまった私は

着付けを楽しくないものにしないために、世界を広げようとしました。

それが、このブログです。

当初、着物中心のブログにしていきたかったけど、今はそうしたくないような・・・。

私はブログを通して短期間に

本物をめざす方との出会いを作れてこれた気がしています。

職を追求する方、出会いを大事にする方、楽しい時間を大事にする方等など・・・。

「センス(感性)は情報量に比例する。」

と感性工学の研究で分かってきていると何かで読みました。

このブログを訪れてくださる方や、

逆に訪ねていった方から

多くの情報・良い刺激をいただいています。

着付け師・着付け講師としては

あまりにお気楽で驚かれている方もいるでしょう。

しばらくは今の私流のスタイルで続けるつもりでおります。

着付けに関するご質問等、いつでもお受けいたしますので

ご遠慮なさらずにコメント・メッセージなど残してください。

今日は初心を忘れない・・・という意味で

ブログ最初の記事に写真を載せた亀戸天神の亀さん達に会ってきました。

暑いと亀さん達も日陰に集まるんですね。下手ですが、お写真も見てみてくださいね。

休憩場所を見つけた亀さんはのんきそうでした。(笑) 

 


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原点: 小さくても本物 [転機]

     すべての方がそうであるように 

     私にも忘れられない出会いが幾つかあります。

     今日の記事の最後のお写真がまさにそれ・・・

     どんなに小さくても本物で在りたいと思わせてくれた物です。

 

            

          これは先輩から頂いたトートバッグ 

           

          でも普通より小さい。携帯電話も入らない。(笑) 

           

          そのバッグよりさらに小さい急須。 

            

          一応、本物。伸康焼。全長4.5cm。

 

     お店の方に「使い道はあるのですか?」と聞いてみました。

     最初はもう少し大きい物が作られていたようです。

     書をなさる方たちが硯へ水を少しずつ足すのに重宝に使われるらしいです。

     ところが

     作る方たちが遊び心でどんどん小さい物を焼き始めて・・・

     こんなに小さいと水はちゃんと通りますが

     水差しとして買われる方はいないようです。

     すでに鑑賞用とでも言いましょうか。

     それでも・・・

     本物の持つ温かみをちゃんと持っています。

     金額は覚えておりませんが、新橋で購入したのはよく覚えています。

 

     この急須に出会った時、心から思いました。

「どんなに小さくてもいいから 本物になりたいなぁ。」

     なかなか難しい・・・でも・・・私の夢。

 


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約束 [転機]

Hちゃんとは軽音楽のサークルでデュオを組んでいました。

晴れた日の美しいお日様のような人でした。。。

ある国家試験にパスするため一緒に学んだ仲間でもあります。

29人女性だけのクラスは仲良くまとまり

卒業後 しばらくの間は 集まってお食事会などしていました。

それぞれが国家資格を生かした職場に就職し

情報交換を兼ねた集まりにHちゃんの笑顔は無くてはならないものでした。

やむをえない事情で諦めるしかなくなり、

職を離れた私にとってもこのお食事会は楽しみの一つでした。

             

        それまでは個人的に着付を引き受けていた私が            

        某着付学院の着付師として学院から仕事を頂いた日から10年目

        Hちゃんと会えなくなって10年目です。            

                        

明日が着付学院からの初仕事という日の夜遅く携帯が鳴りました。

いつもの連絡網。聞きなれた友達の声。

訃報でした。

「信じられないと思うけど落ち着いて聞いてね。」

落ち着いて聞いたけど

聞いた後は頭の中は真っ白になり、何も聞こえなかった。

「お願い。   聞こえなかった。  もう一度教えて。  お通夜は・・・?」

「Hちゃん、病気のことを私達の誰にも言わないで逝っちゃったみたい。」

癌の告知から数ヶ月・・・闘病している間も・・・

私たちは彼女の笑顔しか知らなかった。

驚いて、信じられなくて そのときは涙もでませんでした。

 

          初仕事は「心ここにあらず」の状態のまま終わりました。

          着替えてお通夜へ・・

          初仕事の日がHちゃんのお通夜なんて

 

お焼香を待つ人の列は思いのほか長くて

彼女の人柄を偲ばせました。

列がゆっくり進む間、近くに並ぶ人同士がHちゃんの話をしているのが聞こえました。

「最後に会ったときに言われたの。

私が死んでも お願いだから、いつまでも悲しまないでって・・。」

 

お願いだから、いつまでも悲しまないで

 

その言葉に彼女らしさを感じて

後は誰の会話も聞こえませんでした。

 

急に涙が溢れ出しました。

本当だったんだ・・・。

 

静かに列が進みました。

お焼香の後、遺影のHちゃんの笑顔へ

 

「私、もう諦めない! 」

彼女と交わした最後の約束でした。

 

ふと思い出したのは

私がまた転機を迎えているからかもしれません。

 


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最初私は売ってもらえない客でした。 [転機]

Iさんとの出会いは本当によく覚えています。

お稽古着として洗える着物(ポリエステル)も一枚は欲しいと思い、
呉服屋さんで仕立上がりの着物を見ていました。

スーッと手が伸びてきて 私の手を押さえました。

「申し訳ありませんが、あなたにそれはお売りできません。

自分でわかってないかもしれないけど
洋服じゃなくて 着物に切り替えたほうが 一生幸せだと思うわよ。

着物の顔なのよ。


他の人が5枚買うところ、
      1枚で我慢してでも 本物を買いなさい。

安い本物だってあるし、腐っても鯛よ。
とにかく これは駄目。私はあなたに売りたくないの。」

本当にビックリしました。
でも着物姿でそこにいるIさんは憧れるほど素敵で
着物に魅せられて生きてきた人のたしかな説得力がありました。

今はわかります。

本物を着ないとわからない日本の文化独特の「間」
があります。
お茶を出すにも袂に手を添えたり、汚さないための知恵でもあります。

この「間」のもつ「ゆとり時間」に
人は安らぎを覚えるのではないでしょうか?

汚しても良いなんて思う着物を着ていたのでは
気づかないかもしれません。
(それに、本物を着ることは 節約生活につながります。)

そしてもうひとつ、わかったこと。

私は着物の顔。  今は納得しています。

Iさんの店は今神楽坂にあります。
毎回お会いするのが楽しみです。
信頼できる呉服屋さんと出会えたことが
私の着物生活を充実させてくれています。
出会いって大切ですね。


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T先生の言葉 [転機]

「あなたが潰されちゃう」 「のびのび仕事させてあげたい」

これは私が着付師になってから3年目に出会ったT先生の言葉

T先生はもう80歳になる。私の着付の母。

私は技術の研究に関して 
T先生にかなう人を見たことがありません。
T先生は今も研究中。
私とのキャリアの差が縮まることは考えられません。

何年か前、
T先生にいつまでも現役の先生でいて頂くために
先生のお教室のお手伝いをしていくことを決めました。
たとえ潰されそうになっても・・・
(先生も私も大手の着付教室を飛び出してきたし
 女ばかりの世界で相談相手の少ない事を心配をしてくださってます。)
私はこの不安定な仕事を本業にしていく覚悟をしました。
平日をたとえ一日でも使うということは
当時覚悟した以上に生活が安定しにくい事を痛感しています。

しばらくの間、
覚悟したわりに私は弱々しくて
随分T先生にもご心配をおかけしてばかりでした。
気の弱さが一番の敵で
自分で自分を潰してしまいそうになってばかり。

T先生の教室以外にも仕事を求めて
肩書きのない名刺を持ちました。
ちょうどこのブログのサイドバーにあるような名刺。

気が小さくてお客様に喜んでいただく事だけを楽しみにしていた私が
今は飛込みで営業し、自分を売り込む日もあるなんて・・

私は綺麗に着付ける技術だけを売っているとは思っていません。

一日着ていて苦しくなかった、疲れなかったという声を聞きたくて
また着物を着たいと思って貰える、そんな着付をしたくて
いつも考えて悩んで・・・そんな私を売り込みに行っているつもりです。
そう考えると悩みの大きさに自信が持てるわけですね。

今日また自分に言い聞かせます。

潰されず、のびのびと・・・ね。

 


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